ホロニカル関係(10):統一化と多様化

曼荼羅

全体は部分の総和以上の振る舞いを決定しながら、同時に各部分を包摂しようとします。これに対して部分は、他のすべてに依存しながらも、他のすべてとは異なる振る舞いを決定しながら、同時に全体を包摂しようとします。部分と全体は、ホロニカル関係にあるといえるのです。

こうして全体は部分の振る舞いに影響され、部分は全体の振る舞いに影響されながら、全体は統一性を志向しながらも、一方では多様化していきます。

そして、この世界のどこを見ても、それだけで自律的存在として振る舞うような全体も部分もどこにも見当たらないのです。