支援の場所

本来、心理社会的支援の場所は、特定の診察室、面接室だけに限られる必要はなく、そこら中にあってよいものです。

家庭・学校・職場・地域など問わず、支援はどのような場所にあってもよいものといえます。しかしながら、これまで臨床心理学においては、人の苦悩の実存的深みを扱うには、日常生活の喧騒から離れた非日常の場所でなければ、本格的な対応が出来ないとされてきた傾向がありましたが、決してそのようなことはありません。むしろ、日常性と非日常性が交錯し、多層多次元な問題が重層的に錯綜する現場で、いつでも現場の特性に応じた支援が求められています。