強迫的で執拗な自己破壊衝動を示す人に対して、無意識的な「死の本能」(フロイトのタナトスの概念が有名)があると考える方がいますが、ホロニカル心理学では、そのようには考えません。
自己は、自己は世界との不一致・一致の瞬間・瞬間ごとの絶え間のない繰り返しの中で、世界との一致を求めて自己の内に世界をできるだけ包摂しながら自己を自己組織化しますが、いずれ自己の内が外となって世界に包摂され、新たな命をもつ自己を育む源となると考えられます。
ただし、我(現実主体)が、「死と再生」を繰り返す自己や世界を完全に否定し、自己自身を破壊しようとする破局的観念に囚われてしまうことがあると考えます。しかし、そうした観念は本能でなく、創り出された観念(妄念)といえます。