葛藤の扱い方

「あれかこれか」「AかBか」「良いか悪いか「すべきかすべきでないか」など、人は相反する気持ちの狭間で激しく揺れ動くものです。

しかしこうした葛藤の扱い方には注意すべきことがあります。それは、もし相反する気持ちの自問を続けることによって、新たなよりよき解決策の発見・創造が見込まれるならば、その苦悩に耐えながらも自問を続けることの方が大切な場合があるということです。

また周囲の人も、自問する人が自らの回答を発見・創造することをそのまま受容的態度で支持するとよいでしょう。しかし、それでは、だめな場合があります。自問すればするほど、どんどん悪循環パターンのループに没入し、もはや自力では抜け出せなくなる場合があるからです。

前者の場合は、相反する気持ちがあたかも振り子のように揺れている状態を、どこかで実感し俯瞰している観察主体の布置が見られますが、後者の場合にあっては、そうした俯瞰的観察主体の布置が見られず、ホロニカル心理学でいう共同研究的協働作業を同伴するサポーターが必要になります。