無限の自己再帰的対話の場をつくる

宮古島の海(写真:柴田政哉)

人と人は、各自の常識や信念に相違があっても、安全かつ安心して、自・他の不一致・一致直接体験から新しい気づきを可能とするさえ得られれば、自己再帰的に新しい観点を各自において創発することが可能です。

そうした場は、既存のロゴスや理性的な秩序によって場にいる人を制約したり、支配することはありません。むしろ、あるテーマ(問題)を場の中空に外在化することによって、外在化されたテーマを多くの人が共有し、その共同研究的協働作業の場において、各自が触発され直感するところを、自己再帰的に自らの言葉にしあっていくことを可能とする構造をもっています。

こうした構造をもった場を共有できる時、お互いの関係が相即相入的関係(ホロニカル的関係)に変容していく確率を高めることができます。

常識と信念が対立しやすい価値の多元化する現代社会にあっては、「安全で安心できる無限の自己再帰的対話の場づくり」が異なる理(ホロニカル主体)をもった者同士が共生的関係を構築するために必要になってきていると考えられます。