外我と内我(8):新しいホロニカル主体(理)の創造

自己と世界の不一致・一致直接体験という断片的な自己は、適切な内我によって感覚運動的に身体的に統合されながら直覚され、直覚された内容は外我の思惟によって、再び多層多次元に識別された上で再統一されます。このときの外我による識別と統一にはホロニカル心理学ホロニカル主体(理)と概念化している論理や数理に基づきます。こうして直接体験は、理の基準によって系列的に秩序化されていきます。

ここで重要なポイントがあります。適切なホロニカル主体の理は、認識する主体とは関係のない対象に発見されるものでもなければ、認識する主体の経験から帰納された主観的なものでもなく、対象と認識との関係の中で発見・創造されてくるということです。