一般と特殊の関係(3):絶対弁証法的矛盾

一般的(普遍的)論理であろうと特殊的論理であろうと、いかなる論理であっても歴史的文化的な限定を受けます。しかし、いつの時代も普遍なるものを否定するところに特殊なるものに関する論理が展開され、特殊なる論理を否定するところに普遍なるものに関する論理が展開されます。

ホロニカル心理学では、一般(普遍)と特殊の関係はホロニカル関係(縁起的包摂関係)にあると考えます。実在する現象世界における普遍性には、必ず具体的なるものが特殊性として包摂され、実在する現象世界の特殊性には、必ず一般性(普遍性)が包摂されていると考えているのです。特殊性を包摂しない一般性(普遍性)や一般性(普遍性)を包摂しない特殊性は実在せず、考え出された抽象的な知的概念に過ぎないと考えます。

我(私)という特殊な出来事を否定するところに我の出来事の一般性(普遍性)が明らかになり、我という普遍な出来事を否定するところに我の出来事の特殊性が明らかになるのです。