悲哀の追憶

当たり前の苦労と思って必死に生きてきた人が、まったく異なる常識をもった世界と出会うことによって、より生きやすい人生の道があることを知ってしまうと、これまでの常識的世界の瓦解がはじまります。しかしこうした物語の激変は、とても物悲しく辛いものです。

しかし、こうした苦しい作業も、新しい人生の生き方の方が過去より幸せと確信できる限り、悲哀に耐え忍ぶことができます。しかも追憶に伴う抑うつ感も、「今・ここ」が、過去よりも明らかに喜びを感じることが出来る限り、「過去の人生」を「未来の人生」に向かって、「今・この瞬間」から希望に書き換えていくことができます。

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