個と社会

個と社会の関係は、個の集合が社会を形成するといった単純なものではないと思われます。

個と社会の関係は、個(部分)としての自己に、社会(全体)が写され、かつ包摂されます。その反対に、社会(全体)に多くの個(部分)が写され、かつ包摂されます。

また、個という部分としての自己は、歴史的文化的社会という統一面を個性的かつ創造的に表現しようとし、その反対に、全体としての社会は、多数の個性的な自己の文化歴史的な統一面を創造的に表現しようとするといえます。

自己(部分)と社会(全体)は、縁起的包摂関係(ホロニカル関係)にあると考えられるのです。