社会構成主義

社会構成主義は、ホロニカル心理学的には、外我による主知主義的理解の限界を指摘しながら論が展開されつつも、なお主知主義的な論理によるトートロジーの傾向が強く、いかにも西洋思想的論理と思えます

事物には言語的に表現されるような本質がないとするところは、ホロニカル心理学と同じ見解であり、知識が実在の知覚ではないという点でも一致します。
しかし、実在するものはないとする社会構成主義の一部の考え方とは異なります。それでは虚無主義や相対主義の罠に陥る可能性があります。

社会構成主義は、外我の論理しか扱えておらず、東洋の無の論理がないといえます。社会構成主義に東洋の無の論理を統合するとホロニカル心理学になります。自己と世界が不一致になるとき、すなわち観察主体と観察対象が二岐したときに社会構成主義の論理が有効となり、両者が一となるときの論理が東洋の無の論理が有効となるといえます。