
問題解決の共創的支援の場(ホロニカル・ミーティング)は、当事者と支援者が一堂に会し、問題を共有し、多様な解決策を模索する協働のプロセスです。ここでは、問題を外在化し、可視化することで、チーム全員が具体的な問題解決に向けて自由にアイデアを出します。このミーティングは、正しい結論を求めるのではなく、参加者の多様な観点や価値観を尊重することに重点を置いています。
ホロニカル・アプローチのパラダイムに基づくこのミーティングでは、意見を一つにまとめるのではなく、それぞれの視点が交錯することで新たな理解が生まれることを目指します。支援者は、このグランドルールを理解したファシリテーターのもとでミーティングを進行することが求められます。
ミーティングの終わりには、当事者や参加者各自の小さな気づきが尊重されることが最も重要です。各支援者も、自分とは異なる観点や問題解決のアプローチに触れることで得られる気づきを大切にし、今後の支援に活かします。
共創的支援の場は、柔軟性と可塑性に富み、相互包摂的な作用が参加者全員に小さな気づきをもたらします。そして、何より当事者は、多様な観点や問題解決のアプローチの中から、もっとも実行可能性のありそうなものから試していく主体的な自由度を確保することができるようになります。
ホロニカル・アプローチのホロニカル・スタディ法※を取り入れた「ホロニカル・ミーティング」は、当事者参加型の共創的支援の典型例となります。問題を共有し、それぞれが自由に提案することで、協働関係を構築し、共創的な解決策を生み出す場として機能します。
※ホロニカル・スタディ法の参考文献
定森恭司編(2005)「教師とカウンセラーのための学校心理臨床講座」昭和堂.pp162ー164,pp228-230.
千賀則史・定森恭司(2022)「子ども虐待事例から学ぶ統合的アプローチ:ホロニカル・アプローチによる心理社会的支援」明石書店.pp180ー196.
千賀則史・定森恭司(2022)「ホロニカル・アプローチによるスーパービジョン:ホロニカル・スタディ法による共創型事例研究の実践」同朋福祉第29号(通巻51号).同朋大学社会福祉学部.pp151ー167.