世界とは

世界とは、私たちの自己とは関係なく存在し、私たちの観察主体があたかも外から観察対象としてみているような対象ではありません。

私たちを産み、私たちを包み、私たちが触れ、私たちが生かされ、そして私たちがそこに死にゆくところといえます。

ホロニカル心理学の立場から見ると、この世界は単なる背景や客体ではなく、私たちの自己と不可分な「縁起的」であり、自己(個)と世界(全体)が相互に包摂し合う動的なホロニカル関係の中にあります。

この世界は、私たちの意識が外から眺める対象ではなく、私たちの存在がその内側から生成され、変容されていく場です。私たちは世界に「いる」のではなく、世界そのものが私たちを通して自己を「自ずとなるもの」として顕現しているともいえます。ホロニカル心理学における「自己組織化」は、まさにこの世界との共振的な関係性の中で起こるものであり、私たちの感覚・思考・情動は、世界のリズムと響き合いながら自己を編み直していきます。

世界は私たちの外にあるのではなく、私たちの内と外が交差する「生成の場」であり、そこでは観察者と観察対象の境界が溶け、自己と世界が共に変容するプロセスが展開されます。生まれ、包まれ、触れ、生かされ、死にゆくという一連の流れは、ホロニカルな存在のリズムであり、私たちはそのリズムの中で自己を形成し、世界とともに生きているといえます。