個性化を希求する自己は矛盾を抱えています。
自己が自己として絶えず個性的に存在しようとする限りにおいて、自己は世界や他者とはいかに違うかということを示すために、世界や他者を否定する必要が出てきます。
また自己が、個性的であるためには、過去の自己を自己自身で否定し、常に新たな自己を創造する必要に迫られます。しかし、自己もまた世界や他者や過去の自己によって否定されるため、個性的に生きるためには、否定に対して、それをさらに否定する道を歩まなくてはなりません。
自己が、世界、他者や過去の自己の否定に逆らえなくなると、それすなわち個性的存在としての自己の「死」を意味します。
しかしこうした絶対的矛盾こそが、自己の自己組織化の原動力になっていると考えられます。