有限と無限とABC理論

ABCモデルにおけるA点(自己違和的体験)とは、自己と世界不一致を引き起こした有限のある出来事に“こころ”が閉じたまま視野狭窄t的に固着し、主体が、“こころ”の全体性を失った状態といえます。それに対してB点(ホロニカル体験)とは、自己と世界の一致のある体験によって、主体が“こころ”の無限に開かれた状態といえます。

このとき、主体がA点とB点の行ったり・来たりのうちに、両者が相反しながらも同一にあることにC点の立場から目覚めだすと、自ずとA点の有限の出来事は、 B点の無限性の働きの内に取り込まれ、次の新しい自己の生き方の発見・創造を脱統合するための原資として活用されます。苦悩が創造の契機となるわけです。一刻一刻、生成消滅を繰り返す特異点のある現象は、非連続的に連続性を持った無限の出来事として統一されるわけです。