客観的世界(1):西洋と東洋の捉え方の違い

客観的世界を、自己と世界不一致となる「対象論理」の立場から対立的関係として見るのか、世界と不一致となる自己をも包摂する実在界を客観的世界とするかでは、自己及び世界の捉え方が全く異なってきます。

前者の対象論理は、西洋の近代科学の観点に見られます。それに対して後者は、東洋のテトラレンマや西田哲学の「場所的論理」に見られる観点です。

前者では、客観的世界には観察主体となる自己は含まれていません。それに対して後者では、世界と不一致になって世界を観察対象とする自己をも包摂する統一の場の立場から客観的世界を実在する世界として直観しています。そこから生まれ、そこに還る場の立場から実在する客観的世界を捉えています。