心理学の論理

観察主体の働きを含まない対象論理では、心理学の論理にはなり得ません。心理学は観察主体を含み、観察主体と観察対象との関係を含む論理でなければなりません。

心理学の論理は、“こころ”の現象を扱う限り観察主体の“こころ”の働きと観察主体の“こころ”の働きが観察対象に与える影響を含み、観察対象の関係性の論理を明にするものでなければなりません。

観察するという“こころ”の働きが、観察対象となる自己及び物を含む森羅万象に与える影響及び観察対象となった自己及び物を含む森羅万象が逆に観察主体の“こころ”への影響を含む論理を、明らかにしていくものでなければなりません。

具体的な生活世界での一瞬一瞬のかけがえなき出来事の特殊な論理と、普遍的一般的な論理の関係を明らかにしていく論理を探究し続けるのが生きた心理学といえます。