“こころ”とは(68):知不知(しるしらぬ)

“こころ”の現象は、実在する現象でありながら、「知不知(しるしらぬ)」に属します。

不可知かといえば、そうではなく、では知れるかといえば知られざるものといえるからです。

しかし“こころ”の働きなくしては、なにも経験できず、何も知ることもできないことだけは確実です。

“こころ”は、「有るか」「無いか」という相対的問いを絶したものといえるわけです。