真理(3):直接体験との照合の大切さ

ある箱庭

真理は、自己直接体験の直観を自己照合の手がかりとする自証的な実感・自覚に基づくものでなければなりません。直接体験から離れた既得の知識から形式論理的に推論的に導き出された、抽象的な論理が、真理であるかどうかは定かではありません。

実感・自覚的には、すべてが不一致と一致絶対に矛盾しながら自己同一にあるのが実在する世界の論理です。

形式論理的に導き出される論理は、絶対矛盾的自己同一の論理の一契機となるものでしかないといえます。形式論理的に導き出される記号的なもの、一般的なるもの、抽象的なるものを、さらに否定するところに実在する具体的世界があると考えられるのです。これを論理化すると絶対矛盾的自己同一の論理となるわけです。

矛盾する世界が実在する世界の論理であって、矛盾なき論理は、考え出された世界での仮説でしかないといえるのです。

創造的世界の真理は、もっと論理の無限の創造・発見を含むものでなければなりません。形式論理的な論証は、発見・創造された論理を論証する手続きでしかないといえるのです。