ホロニカル心理用語集

ホロニカル心理用語集

ホロニカル心理学は、心的症状や心的問題などの生きづらさを抱える人たちへの心的支援としてホロニカル・アプローチを研究していく中で、これまでの心理学概念のパラダイムから新しいパラダイムへのシフトへの必要性から自然に形成されてきました。
ここでは、ホロニカル心理学やホロニカル・アプローチで用いられる主要概念について説明します。

自己言及的自己観察の場

ホロニカル・アプローチでは、自己が自己自身と世界について自己言及的に自己観察していくことのできる場を設営します。

小林道憲は「自然にしても、社会にしても、非線形系は、要素レベルにおいても、系全体においても、自己自身の働きは、次々と他に影響を及ぼすばかりでなく、絶えず自己自身に帰ってくる。この自己回帰的な運動の繰り返しによって、自己自身は自己を変革していく。生きた系は、そのように、自己言及的に自己自身を創出する」と指摘しています。

ホロニカル・アプローチでは、適切な自己観察的枠組みを提供すれば、クライエントは自発自展的に適切な自己を自己と世界が一致する方向に向かって自己組織化することができると考えています。

※詳しくは、心理相談室こころ室長 定森恭司著の「ホロニカル・セラピー:内的世界と外的世界を共に扱う総合的アプローチ」(遠見書房,2015)、または、定森恭司・定森露子共著の「ホロニカル・アプローチ:統合的アプローチによる心理・社会的支援」(遠見書房,2019)を参照ください。