科学の論理

蝉丸の墓

真の科学の論理は、本来、実験の手続きの厳密性や直接体験を外から眺めるような観点から導き出されるような抽象的な形式的なものではないと考えられます。

真の科学の論理は、実験の手続きの厳密性やそうした実験手続きを定める自己の直接体験を含めて、世界が世界自身を自己を通して表現しているものを明らかにするものでなくてはなりません。

主観即客観、客観即主観なるものが真に実在するものであり、科学は、実在するもののうちにある論理を明らかにするものでなければなりません。主観を離れた客観でもなく、客観を離れた主観でもなく、自己と世界の出あいの直接体験が包摂する論理に基づくものでなくてはなりません。