場所的自己(11):一切合切の矛盾を抱える

苦悩(症状や障害を含む)は、その人の自己自身の問題だけではなく、その人の自己が、発生時点から自己と世界の出会いの抱える一切合切の矛盾を、自己の多層多次元の矛盾として抱え込むことによって起きる現象といえます。

家族の問題、社会の問題、時代の問題、あるいは歴史の抱える問題、あるいは神経生物学的な問題、あるいは物質の抱える問題など、自己と世界の出会いの場の持つ一切合切の問題を自己自身に映し、かつ自ら抱え込むことから生じると考えられるのです。

抱える矛盾も、より身体的、より物質的な方向には、より一般的な矛盾が考えられ、より精神的な方向には、より個別な矛盾が考えられます。