自分の言葉から場の言葉に

具体的で個人的な直接体験について、誰かと対話を繰り返している中で、直接体験の自他における異同性に気づくことができます。すると、次第に言葉の共有可能性が広がり、言葉モノローグ的要素が洗練され、社会に開かれた言葉に変容していきます。

たとえ、語りの内容が、ある自己違和的体験に固着し続けるその人特有のモノローグ的語りであっても、対話を通じて執着している出来事が対象化され、対話の相手との協働的観点から語り自体を振り返る作業を通じて、言葉が、に開かれたものに変容していくのです。