苦悩は創造の契機(8):理念・理想による信念対立

理想・理念に向かって、実直に生きる限り、誰かと、競争したり、張りあったり、対立しあったり、傷つけあったりして、心身ともに消耗することを避けられません。

そもそもひとつの理想・理念にこだわる生き方そのものが、その理想・理念を掲げる者以外の対立や確執を生み出すといえます。

しかし一切合切が「無」の無限の多様性や多元化の顕れと実感するとき、多様性化や多元化とその統合化は、一即多・多即一といったように絶対的に相矛盾するという関係にあることを自覚することができます。