適切な自己の歩み方

高知城

適切な自己の歩みは、できるだけ自己と世界が一致する方向に生きることにあります。

自己にかかわらず万物は、ビックバンに始まる創造的世界の多様な顕れといえます。すなわち、一切合切は、源を同じくする何かの複雑化していく多様な顕れという関係にあるといえるのです。

素粒子ひとつといえども、この世で名を与えられているあらゆるものは、創造的世界の多様な顕れのひとつにすぎず、しかも他のあらゆる創造的要素との相互関係の中で、偶然の必然のようにして、一瞬・一瞬、時々刻々と、それぞれの振る舞いが、他との関係において決定されている複雑な出来事として捉え直すことが可能です。

したがって適切な自己の歩みとは、世界との関係を無視して独我論的な方向にはありえず、もともと同根であった関係を求めて、ほんの少しでも自己と世界が一致する方向に向かって生きることといえるのです。そうした生き方が個性的かつ普遍的な生き方であり、ごく自然といえるのです。

自己が自己と世界の一致を実感と自覚できる方向に、適切な自己が生きる道が自ずと発見・創造されてくるのです。