「IT(それ)」(18):働き

私たちはあまりに先天的に当たり前としているために忘れがちですが、この世界が実在している限り、この世界を世界たらしめている統一的働きが世界の背後に働いているはずです。

多層多次元にわたる重々無尽の世界を一つの統一的世界として関係づけている働きがあるはずです。

しかも実在する世界とは、ただ統一的に一つではなく、統一のあるところに矛盾があり、絶え間なく変化している世界です。多即一・一即多の働きがあるはずです。

あれこれ矛盾に苦悩する自己に統一をもたらす働きも、様々な出来事が矛盾・対立する森羅万象の宇宙に統一をもたらす働きも、究極的には同じ統一的働きによると考えられます。物理現象とか精神現象とか言われる出来事も同じ統一的働きによる無常の生成消滅の出来事といえます。

ホロニカル心理学では、矛盾と統一の働きを有する絶対的なるものを、「IT(それ)」と呼んでいます。