
いろいろな思いを語る相手が特定の支援者だけに限定されだしているときは、被支援者の人生に危機が差し迫っていると考えた方がよい場合があります。
被支援者の適切な心理社会的自立のためには、特定の人物への理想化からの脱錯覚が必要です。しかし、そのためには理想化対象の喪失に伴う抑うつプロセスを支援者と被支援者が共創的関係を構築しながらくぐり抜ける必要があります。
また脱錯覚のためには、限定された依存対象から、より多くのほどよい依存対象の獲得と移行が必要となります。こうしたほどよい依存対象の広がりと移行を支援者が支持できるとき、被支援者は、絶対化していた依存対象の錯覚から目覚め、より現実的な対処能力を身につけていくことが可能となります。