フラクタル構造(4):中核的悪循環パターンの発見

自己と世界が対立し不愉快な気分になった出来事をA点として外在化します。そして次に同じような不愉快な気分となった出来事をB点として外在化します。さらに同じような不愉快な気分になった出来事をC点として外在化します。実は、こうしたことを何度も繰り返していくと、同じような不愉快な気分にまつわるA点・B点・C点・・・に共通する同型反復する中核的な悪循環パターンが浮かび上がってきます。

しかもそうした自己と世界の対立の中核的な悪循環パターンの繰り返しの中には、観察主体と観察対象(自己自身と他者を含む世界)との関係をめぐる悪循環するフラクタル構造が発見されます。A点の出来事だけでは分かりませんが、B点、C点と何度も繰り返されることによって、観察主体と観察対象をめぐる悪循環を形成しているフラクタル構造を発見することが可能になります。

フラクタル構造が発見されたならば、もっとも変容可能性のある出来事をめぐって観察主体と観察対象の変容を促進します。すると、小さな意味のある変容は、やがて観察主体と観察対象の関係そのものの変容という大きな変容の創発ポイントになっていきます。