場所的自己(17):苦悩の個性化・多様化

自己は場所的存在です。そして場所的自己は、生きる場所のもつ一切合切を自己に映し自己内に取り込んでいます。他者も同じです。

場所的自己は、それぞれの自己の特性に応じて同じ場所のもつ一切合切を自己に映し、所のもつ矛盾を止揚しようとして苦悩します。このとき、自己への映し方や悩み方に個性が出てきます。ここに、同じ生死の世界を生きながらも個性化・多様化があるといえます。