“こころ”とは(47):創造不断の展開

“こころ”は、全一的に振る舞いつつ、そのまま多様なるものに変化しています。

無差別無分別の全一なる“こころ”の働きが、多様な“こころ”に分化するのではなく、そのまま全一なる“こころ”が、多様な“こころ”でもあるのです。

無差別無分節の全一の“こころ”が、そのまま無限に差別分節する多の“こころ”でもあるのです。無限に差別分節する“こころ”が、そのまま無差別・無分節の全一の“こころ”といえるのです。

“こころ”は、瞬時・瞬時、永遠の今の出来事として、一即多・多即一として、創造不断に展開していると考えられるのです。

 

創造不断:井筒俊彦が、西洋の絶対的時空概念に対して、東洋的時間意識として明らかにした概念(井筒俊彦著.コスモスとアンチコスモス.井筒俊彦全集,第9巻.慶應義塾大学出版会.2015.pp106-185)