パターナリズム(1):専門家の権威主義

今日の臨床心理学は、エビデンスを追求するあまり、対応法が構造化され、手続きがパターン化されています。その結果、クライエントの個性や社会的文脈が軽視され、支援は専門家の一般化された論理に基づいて行われるようになっています。これでは、支援の当事者不在の専門家によるパターナリズム化です。

支援がAI化されると、被支援者がAIが質問する項目に答えることで、最適な対応法が提示されます。しかし、このような支援には柔軟性や創造性が欠けており、問題解決が一般化され、パターン化されます。これでは問題解決の金太郎飴化といえます。