ホロニカル・アプローチについて

ホロニカル・アプローチの理論や技法の学び方の究極的ポイントは、直観的な了解にあります。「内的世界と外的世界を共に扱う」「当事者と共同研究的協働関係の場の構築」「一緒に悩み一緒に考える」「自由無碍の俯瞰」「共創的支援」というキーワードの意味するところを実践的感覚として腑に落ちるまで身につけることにあります。

しかしこうしたキーワードに象徴されるホロニカル・アプローチは、実は既存の権威ある理論や技法からのパラダイムシフトが必要になります。しかもパラダイムシフトの移行期においては、人によっては、信じる宗教の転向にも似た変性意識状態に陥ることすらあります。

またホロニカル・アプローチのエビデンスをいかにして示していくかを検討中です。そのためホロニカル・アプローチに基づいて実践しようとする人は、まだまだ孤立感を抱くことを避けることができません。何事も新しいパラダイムに基づくことを成し遂げるためには、理解と信頼を獲得するまでの間の孤独に耐えながら、実践即研究・研究即実践を粘り強く繰り返し続けていく覚悟が必要になります。