不一致と一致の行ったり・来たり:自己違和的体験と自己超越的な無境界的全体験

 

ホロニカル心理学の基本となるABCモデルの図
ABCモデルの基本形

ホロニカル心理学ABCモデルにおける自己と世界の出あい不一致の自己違和的体験(A点)とは、自己が世界とのせめぎ合いにおいて、かけがえなき個性的存在になろうとすることから生じる苦悩のことです。

それに対して、自己と世界の出あいの一致のホロニカル体験(B点)とは、自己が世界と一体化し自己自身を失うことで、自己超越的な無境界的全体験そのものとなることです。

自己は、個のレベルと超個のレベルという双面的・背反的・二岐分離的な領域を抱えています。相矛盾するものが同一に包摂されている自己と世界の関係の実感・自覚は、自己意識の発達によってもたらされます。

個的世界と超個的世界の行ったり・来たりの折り重なるところとは、自己と世界が生成生滅を繰り返している場と考えられるのです。