ホロニカル関係(16):広大無辺の宇宙の神秘を包蔵

どんな小さな部分であっても、絶え間なく変化する全体とのつながりを持っています。全体から離れて独立自存するものはないといえます。

それでも、独立自存するものがあると考えてしまうのは、実は、知的に創り出している観念や概念に過ぎないといえます。「机」があるのでないのです。厳密には、「机」と名づけたものが、あたかも独立自存的にあるかのように他の万物から識別し分別して知的に理解していると考えられるのです。

私たちは、本来、自己と世界不一致・一致の出あいの一瞬のある出来事の直接体験の中に生きています。私たちは、何かを識別する前には、直接体験を非論理的にすべてを直観しています。そして自己と世界が不一致になった瞬間、自己は、非言語的な直観的な直接体験から何かを識別・分別しているのです。

識別・分別されるすべての智慧は、限りなきミクロの世界に広大無辺の宇宙に包蔵されていると考えられるのです。

この不思議の哲理や意味を明らかにしようとしてさまざまな宗教、学問や芸術が生まれたと考えられます。