自己意識の発達

ホロニカル心理学は、自己意識の発達モデルをもっています。しかしこのモデルは、自己意識は、より高次な段階に至らねばならないと提唱しているわけでありません。また、より低次な段階が、人格的に未熟で価値が低いと唱えているわけでもありません。

自己は、いかなる発達段階にあっても、自己と世界が一致する体験(ホロニカル体験)を体感することができます。その意味では、どの段階にあっても、かけがえなき価値を持った存在を実感できます。

自己意識の発達とは、自己と世界の出あいの不一致による苦悩と、自己と世界の一致による至福(ホロニカル体験)の行ったり・来たりの人生の意味をより深く実感・自覚していくことプロセスを表現したものであり、より高次の段階への直線的移行が進化論的に価値が高いと考えているわけではないのです。

ただ自己意識の発達は、自己と世界の出あいの不一致による苦悩と自己と世界の出あいの一致による至福の両極性をより深く実感・自覚するようになると考えています。

自己意識の発達は、進化ではなく深化といえます。