ホロニカル心理学について(1)

ホロニカル心理学では、“こころ”を「絶対無」「空」と捉えますが、元々、「絶対無」とか「空」は、不立文字、言詮不及であり、表象困難で、変幻自在でその本性を特定するとことができません。

無でありながら、私たちが実在するものであることを確信することができるのは、物質のように有の観察対象として在るのではなく、その働きを実感することができるからです。

心理学は、こうした現象学的事実に基づく必要があります。“こころ”の働きを、観察可能な物質的な現象にすべて還元しては、それは最早、心理学とは言われないと考えられます。