三点法の効果

ホロニカル・アプローチの技法の一つである三点法の効果には、次のようなものがあります。
①視野狭窄的でA点固着状態を、ほどよい心的距離を保った適切な観察主体のポジションC点から俯瞰することによって、A点没入時の陰性感情、過警戒感、過緊張、否定的自己観などが軽減化されるとともに、観察主体の遠視化と視野の拡大化の促進が可能となる。
自己と世界の頑迷な不一致に伴うA点固着における破壊的エネルギーを、適切な自己の自己組織化のための創造的エネルギーに転換できる。
③A点の自己違和的体験の消去・無力化を試みることによって、一層A点の現象に過敏になり、むしろA点に拘泥することになるという負のスパイラルの実感・自覚を促進することができる。
④C点での共同研究的協働関係の構築によって、A点から脱却するために、無意識のうちに行っていたサバイバル法の共有化・意識化が促進される。
⑤A点の自己違和感時とB点の無我夢中時(ホロニカル体験時)の身体感覚や気分の差異の明確化によって、適切な自己の自己組織化が加速される。
⑥A点の過去のトラウマによって現在が奪われ、過去・現在・未来が融合的感覚に陥っていた状態から、過去のトラウマを過去のものとして現在から区分できるようになり、「今・この瞬間に、過去が含まれながらも未来が開らかれてくる」という適切な時の感覚の回復または樹立が促進される。
⑦A点は、生命保存反応、自己防衛反応であり、神経学的興奮・過敏性によるものであることの実感・自覚が促進される。
⑧ホームワーク化が可能。