セルフマネージメントの意味

生きづらさを感じている時、環境や相手に変化を求めることは難しいので、まずは自分自身を変えようという言説があります。しかし、この考え方が、環境や相手に変化を求めるのはおかしいので、まずは自分自身を変えて社会適応を図りなさいという社会的文脈で語られるならば、すべては個人の責任の問題であり、個人の病理という思考の枠組みになってしまいます。しかしそうした生き方では、能動的で主体的生き方を断念し、嫌なことにあっても、まずは受動的に耐え、それができないあなたの方がおかしいですよという意味が暗喩されてしまいます。それでは、実に多くの人を、さらに無力化させ絶望させます。

社会変革より、まずは社会適応のためには、しっかりとしたセルフ・マネージメントを身につけなさいとの論理や風潮は、セルフ・マネージメントができない人に対しては、それはその人の個人の自己責任の回避、または努力不足、または個人病理として片付けられてしまうわけです。

セルフ・マネージメントの論理は、実は、勝ち組の人が、より多くの人を支配するには、とても都合のよい言説でもあるわけです。

しかし同じ言説でも、今はすぐに環境や他人に変化を求めることが困難な現況だけに、まずは自分自身が変容し幸せを獲得し、その上で、環境や他人との関係がよりよくなるような社会を目指して、より創造的より主体な自分になりましょうという創造的生き方のトーンとなるならば、とても希望のある呼びかけとなります。

創造的忍耐の有無の差が、まったく言説の意味を変えてしまうのです。

 

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