共同研究的協働(4):パターナリズム的支援からの脱却

子ども虐待の当事者(被支援者)は、人生の歩みの中で、既にパターナリズム的な身内・指導者・治療者・地域関係者によって深く傷ついていることが多いのが実態です。

その結果、当事者(被支援者)は、自己及び世界(他者を含む)に対して否定的な感情や認知を抱き、新しい支援に対しても強い警戒心を抱かれることも稀ではありません。そのため信頼のおける支援関係の再構築のためには、パターナリズム的支援の投影をきっぱりと脱統合するための創意工夫が必要になります。こうした実践の中で自ずと培われてきた感覚を概念化したものが「共同研究的協働」です。

被支援者と支援者が「共同研究的協働」関係を構築し、一緒に心理社会的解決を目指す支援を、「共創的支援」とホロニカル心理学では概念化しました。