“こころ”とは(49):部分と全体の関係

ストレンジアトラクター

“こころ”の全体と部分の関係において、“こころ”に全体を統括する中央演算装置のようなものがあると考えるのか、そうしたものはなく、“こころ”の全体の働きには、部分同士の自己組織化によって大域的アトラクターのような集合的な全体的働きが布置することによると捉えるかは、“こころ”の捉え方の大きな差異になります。

前者は、世界からは自律自存的な意識の中心としての自の同一性・統合性を重視する立場になり、後者は自己と世界との無常の出あいの中で、主体の柔軟性、臨機応変性を尊重しつつ自己の同一性、統合性の自己組織化を重視する立場になります。

ホロニカル心理学の立場は後者です。