真の自己(12):自己組織化

自己は、意識的な我(現実主体)によってコントロールできるような対象ではなく、我は自己との対話の中で、できるだけ自己との一致を求められる存在といえます。

身体的自己は有限ですが、創造的世界から想像された自己は世界の創造的要素として自己そのものは、歴史的社会的存在であり、超越個的存在といえます。

超個的存在としての自己の実感・自覚は、宗教的儀式が浸透している社会でない限り、個人的な自己自身の内的な作業になってきたといえます。

自己の超個的存在としての真の自己の側面の覚醒は、神・仏の働きの実感・自覚によります。

神・仏のイメージを伴わない人には、自己と世界の生成消滅を司る究極的真理の覚醒体験となります。ホロニカル心理学では、これら全てのイメージの差異を脱構築するために「IT(それ)」と呼ぶものです。

自己は「IT(それ)」によって突き動かされ、「IT(それ)」に向かって自己を自己組織化していると考えられます。