防衛された心的外傷

AIで作成

苛酷な出来事に遭遇すると、絶望や恐怖を嫌でも体験します。しかし、こうした絶望や恐怖感を、誰かに共有され受容される体験を得ることがないと、ひとりで絶望や恐怖の記憶との直面化を避けるために、否認・解離などの自己防衛手段をとらざるを得ません。しかし、こうした自己防衛は、その代償として、さまざまな症状を形成します。

そのため心的外傷体験に伴う様々な症状の適切な変容のためには、絶望や恐怖などの絶叫を防衛することなく、安全かつ安心して表出でき、あるがままに分け合ってもらえる場所が必要になります。

しかしながら心的外傷体験を抱える人々は、周囲の人が症状に困惑顔を示すばかりで、絶叫を安全かつ安心して表出することを許す場所がなかなか得られません。

心的外傷体験と向き合うことを求められる対人援助職の人の態度として大切なことは、症状の奥にある絶叫を排出し、分かちあうことのできる場所を増やすことが大切になるとホロニカル心理学では考えています。