心理主義でも論理主義でもないホロニカル心理学

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ホロニカル心理学は、心理主義でも論理主義でもなく、「心理」と「論理」が分化してくる以前の生成の場を扱う立場です。

心理主義は、論理・意味・真理などを個人の心理過程に還元しようとします。しかし、ホロニカル心理学では、“こころ”を個人意識の内部に閉じたものとは考えません。“こころ”は、自己と世界が出あい、分化し、再統合されていく<>として理解されます。したがって、意味や価値の成立を個人心理の発生に還元する心理主義とは異なります。

一方、論理主義は、論理や真理を心理から独立した論理的整合性をもった客観的構造として捉えます。しかしホロニカル心理学では、その論理そのものも、自己と世界の出あい不一致化し、観察主体によって世界が分節されるときに立ち顕れてくる形式論理による理(ホロニカル主体)と考えます。

つまり、ホロニカル心理学にとって重要なのは、心理か論理かではなく、心理主義のいう心理や論理主義のいう論理がどのような<場>からどのように生成され、どのように相互に関係づけられるのかという問い自体を問う立場といえます。

この点で、ホロニカル心理学は、西田哲学の「純粋経験」や「絶対無の場所」に近い問題意識をもちます。西田の純粋経験は、主観と客観が分かれる以前の直接的経験として説明されます。また、西田の場所論は、対象論理を基礎とする自我の立場を超えて、自覚の立場へ向かうものとして論じられています。

したがって、ホロニカル心理学は次のように整理できます。

ホロニカル心理学は、心理主義のように論理を個人心理へ還元するものではなく、論理主義のように論理を心理から切り離して自立化するものでもありません。むしろ、心理と論理、主観と客観、自己と世界が分化して立ち顕れる以前の“こころ”の場を基盤に、それらの生成・分節・再統合を扱う立場です。

ホロニカル心理学は、心理主義と論理主義の対立を、より根源的な“こころ”の場から包摂し直す、生成論的・場所論的心理学といえます。