ホロニカル心理学でいう絶対無(空)の実感・自覚とは、虚無や何もかもないという意味ではなく、実在する森羅万象の究極の源を覚知するという意味です。
哲学でいう絶対無は、仏教でいう空(くう)に相当すると考えます。
絶対無(空)には、一切合切が包まれています。
絶対無(空)を忘れるときに、すべてが虚無となるのです。
ホロニカル心理学では、絶対無(空)こそが、私たちが“こころ”の働きして実感・自覚しているものでではないかとの仮説をもっています。“こころ”を失うと、すべてが虚無になるのです。絶対無は、虚無ではないのです。
西洋思想は、絶対無を虚無として恐れ、むしろ絶対有を重視し、そこに絶対的なるものとしての神や絶対的な真理があるとしてきたように思われます。が、絶対有が、絶対無の自己否定として立ち顕れる世界と考えられるのです。
その意味で東洋の「無」の思想とは、相対的な「有」「無」ではなく、絶対有の「働きを絶対的矛盾的同一としてもつ絶対無(空)を重視してきたと思われるのです。