絶対的意志

ホロニカル心理学では、絶対無(空)の絶対無(空)自身の自己否定のがあらゆる出来事の生成消滅の源と考えています。宇宙のあらゆる出来事は、“無”の“ゆらぎ”から誕生したと考えられるのです。生まれて死んでいく私たち自己の生成消滅もそうした出来事のひとつといえます。

場において生成消滅する場所的な自己(場所的自己)は、場から創造され、そして死んで場そのものになります。

自己の中でも人間の自己は、場所的自己として自己自身の存在を我(現実主体)が認識することができるとともに、場のもつ生成生滅の働きを実感・自覚することによって、場によって生かされていることに目覚めることができます。

場自身に自己や世界を自己組織化する力が働いているのです。我(現実主体)が、生きようとしているから生きているのではなく、場所的自己自身が場によって生かされているといえるのです。場所的自己が命の働きによって生かされていることに目覚めるところに、我(現実主体)が形成されていくのです。

これまでの心理学が扱ってきた我(現実主体)の意思と、場のもつ絶対的な意志を映している自己の意志とは区別することが大切です。

しかも我(現実主体)の意思は、自己の意志に従うことがとても大切といえます。