中核にある気分

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ダイアナ・フォーシャ(2000年)は、加速化体験力動療法(AEDP)が扱うコア感情として、「悲嘆、怒り、悲しみ、喜び、嫌悪」を区別し、コア感情に触れることの重要性を指摘してます。

ホロニカル心理学は、チオンピ(1997年)が指摘するように、感情の基盤には、異なる神経生理学的基盤をもつ中核的な情動があり、自己意識の発達に伴って、それらの情動が組み合わせによって、より複雑な感情が形成され、さらに、より高度な複雑な情緒を持つように至ると考えており、情動、感情、情緒を全て含む「気分」にクライエント自身が触れることをとても重視しています。

自己は、自己を自己組織化する時の中核にある気分を、安全で安心できる場所で、何ら自己防衛を働かすことなく、そのまま自己自身のものとしてあるがままに直覚できるとき、はじめて真の自己を実感・自覚できると考えられるからです。

参考文献
・Diana Fosha(2000),THE TRANSFORMING POWER OF AFFCT:A Model for Accelerated Change.(岩壁茂・花川ゆう子・福 島哲夫・沢宮容子・妙木浩之(監訳),門脇陽子・森田由美(訳)(2017).
人を育む愛情と感情の力:AEDPによる感情変容の理論と実践.福村出版)
・Ciompi, L. (1997). Die emotionalen Grundlagen des Denkens: Entwurf einer fraktalen Affektlogik. Vanderhoeck & Ruprecht. (山岸洋・野間俊一・菅原圭悟・松本雅彦 (訳) (2005). 基盤としての情動:フラクタル感情論理の構想 学樹書院)