自己と世界(18):根源的無境界性

自己と世界の関係が根源的には無境界であることは、哲学や心理学などの分野でよく議論されるテーマの一つです。こうした捉え方には、自己と世界はそれぞれが単一の実体ではなく、互いに関連し合って存在しているとの考え方が根柢にあります。

自己と世界の境界線は、人が言葉によって何かを認識し識別するという行為によって形成されたものであり、本来は絶対的な区分はないとするわけです。区別はあくまで人間が意図的に創り出したものであり、現実には存在しないと考えるわけです。

また、実は、量子物理学や宇宙論などの分野では、自己と世界の境界が曖昧である可能性を示唆しはじめています。

ホロニカル心理学でも自己と世界の関係は根源的に無境界であると考えています。こうした考え方は、哲学や科学の分野のみならず、私たちの人生や社会のあり方にも影響を与える重要な考え方です。この考え方を取り入れることで、私たちはより広い視野で自己や世界を捉え、より深い理解や共感を得ることができると考えています。