自己と世界(22):共に変容

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自己と世界は、絶対無(空)という同一の根源的契機から立ち顕れてくる現象であり、互いに切り離された固定的存在ではありません。自己は世界を自己の内に映し出しながら、世界を自己のうちに包摂しようと働きます。同様に、世界もまた、自己を世界のうちに映し出し、自己を包摂しながら成立しています。

このように、自己と世界は相対立する側面を持ちながらも、同時に相互包摂的な関係性(ホロニカル関係)の中で生成消滅を繰り返しているといえます。すなわち、両者は固定化された実体として存在しているのではなく、出あいのたびごとに、多様化と統合化を繰り返しながら立ち顕れてくる現象として理解されます。

この視点から見ると、自己と世界は互いに依存し合いながら、共に変容し続けています。したがって、自己の変容とは、単に個人内部だけで完結する出来事ではなく、自己が触れている世界そのものの変容でもあります。同様に、世界の変容もまた、自己の在り方や感じ方、意味づけの変容と不可分に結びついています。

つまり、自己と世界とは、本来的に分離された二項ではなく、一即多・多即一の関係性の中で、相互に映し合いながら生成し続けている存在であるといえます。そして、“こころ”とは、そのような自己と世界の出あいにおいて、多層多次元的な現象が生成消滅し続ける「」の働きとして理解することができるのです。